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α-STATION FM-KYOTOにて、mei eharaとシャッポの2組が、彼ら自身初となる、レギュラーDJとして隔月に登場してお届けする毎週30分間の新ミュージックプログラム「BETWEEN GROOVE」がスタート!初回は、mei eharaが担当!4月5日(金)24:00~O.A.!

2024.03.29

シャッポ,mei ehara

mei eharaとシャッポが隔月でレギュラーDJに登場する新プログラム『BETWEEN(ビトゥイーン ) GROOVE(グルーヴ)』が、この4月からα(アルファ)-STATION(ステーション)で毎週金曜日24:00~O.A.スタート!

京都にTechnics café KYOTOをオープンしたTechincsがサポートしてくれている新番組『BETWEEN(ビトゥイーン ) GROOVE(グルーヴ)』の偶数月”を担当するのは、近年Faye webster、Cornelius、Halfbyとのfeat.などで国内外での人気も上昇中!各所からいま、注目を集めるシンガーソングライター、mei ehara


mei ehara

そして、”奇数月”を担当するのは、様々な要素をストレンジな感覚で自らの音楽に落とし込む、独特でポップなメロディと
軽妙なアレンジが話題沸騰の福原音、細野悠太によるインストゥルメンタル・バンド、シャッポが登場!!


シャッポ

この注目の2組が、レギュラーDJを担当するのは、彼ら自身初!

このニュープログラムでは、mei ehara、シャッポならではの、選曲とともに、数ある名曲、名作のなかから影響を受けたもの、その魅力などを再発見しながら、時にはゲストと一緒にお届けしいていきます。

初回は、mei eharaが担当!
4/5(金)24:00から、レギュラーO.A.スタート!!

【PROGRAM-TITLE】
 『BETWEEN GROOVE』(ビトゥイーン グルーヴ)

【ON AIR】
毎週金曜日 24:00-24:30  
★4/5(金)初回スタート

【D J】   
mei ehara(偶数月 担当)/ Chappo(奇数月 担当)

詳しくは、α-STATIONのホームページをチェックください。
http://fm-kyoto.jp/

《INFORMATION》
Technics café KYOTO
〒604-8223 京都府京都市中京区新町通錦小路下る小結棚町444番地
京都四条新町ビル 1F
OPEN:11:00-20:00 (22:00金土のみ)



Homecomings、現在アーカイブ配信中のライブ映像作品から京都KBSホールでの「Shadow Boxer」ライブ映像を公開!

2024.03.25

Homecomings

Homecomingsが2023年12月10日に横浜大さん橋ホール、2024年2月10日に京都KBSホールで開催した「Homecomings New Neighbors FOUR Won’t You Be My Neighbor?」2公演(※一部セットリストを除く)のライブ映像が現在ZAIKOにてアーカイブ配信中。映像本編より、京都KBSホールで披露した「Shadow Boxer」のライブ映像がHomecomings 公式YouTubeチャンネルで公開されました。

横浜大さん橋ホールのライブ映像はストリングス隊を迎えた8人編成でのスペシャルセットに加え、ボーナストラックとして通常のバンドセットでの演奏も数曲収録。京都KBSホールはドラム石田成美の卒業前ラストとなるライブの模様を、楽屋やステージ袖など舞台裏の映像も含めて収録しています。配信期間は2024年3月31日(日)23:59まで、お好きなタイミングで何度でもご視聴いただけます。

そして4月26日(金)には恵比寿LIQUIDROOMにて、新体制後初の自主企画ツーマンライブ「blue poetry」を開催。ゲストはリーガルリリー、チケットは現在一般発売中

ライブ映像を見て、ぜひライブ会場にもご来場ください。

【Live Movie Info】

Shadow Boxer (LIVE at February.10, 2024 Kyoto KBS Hall)

YouTube公開URL:https://youtu.be/3DSo0XZWM7A

【Live Streaming Info】

”Homecomings New Neighbors FOUR Won’t You Be My Neighbor? at Yokohama Osanbashi Hall & Kyoto KBS Hall”

■配信期間
〜2024年3月31日(日)23:59
※チケットは〜3月31日(日)20:00までの販売となります。

■チケット料金
¥3,000

■配信チケットURL(ZAIKO)
https://kakubarhythm.zaiko.io/item/363063

[ 配信収録楽曲 ]

2023.12.10 at Osanbashi Hall (Strings Set)
・Smoke
・PLAY YARD SYMPHONY
・LEMON SOUNDS
・Continue
・ANOTHER NEW YEAR
・Drowse
・光の庭と魚の夢
・ラプス
・Elephant

2024.2.10 at Kyoto KBS Hall
・ラプス
・PAINFUL
・LIGHTS
・euphoria / ユーフォリア
・Here
・Shadow Boxer
・ハローグッバイ(くるり Cover)
・Blue Hour
・US / アス
・I WANT YOU BACK

Bonus track
2023.12.10 at Osanbashi Hall (Band Set)
・アルペジオ
・i care
・HURTS

【Live Information】

2024年4月26日(金)
「blue poetry」
会場: 東京・恵比寿 LIQUIDROOM
開場:18:00 / 開演:19:00

出演: Homecomings
ゲスト: リーガルリリー

TICKET
前売:一般 5,000 円 / 学割 3,500 円 (学生証持参必須)
※スタンディング ※全券種 税込/D 代別

■チケット一般発売中
受付URL:https://w.pia.jp/t/homecomings-lr/

主催:HOT STUFF PROMOTION

企画制作:Second Royal Records / カクバリズム / HOT STUFF PROMOTION

協力:PONY CANYON

INFO:HOT STUFF PROMOTION 050-5211-6077 www.red-hot.ne.jp


山下敦弘監督最新作、『水深ゼロメートルから』主題歌にスカートの新曲「波のない夏 feat. adieu」が決定!!

2024.03.25

スカート

山下敦弘監督最新作、映画『水深ゼロメートルから』主題歌にスカートの新曲「波のない夏 feat. adieu」が決定しました!
さらに、音源初解禁となる本予告も公開!

「波のない夏 feat. adieu」は本作品のために書き下ろされた楽曲で、ゲストボーカルにはadieu(上白石萌歌)が参加!
透き通るような歌声を披露しており、「澤部さんの紡ぐ瑞々しい水色の世界に身を委ね、ぷかぷかと浮かぶように歌いました」とコメントをいただきました。

澤部は、主題歌だけでなく本作品の劇伴も担当。
今作の主題歌・劇伴について山下監督は、「澤部さんの音楽が少しだけ彼女たちを肯定し、寄り添ってくれているように感じる。だから完成した映画を観て、俺の足りてない部分を澤部さんが埋めてくれたと思っています」とコメントを寄せました。

また、音源初解禁となる本予告も公開されました!
夏休みの放課後、水のないプールに集まる4人の女子高生。必死に「自分」のアイデンティティを探し求める彼女たち。心揺さぶるシーンの連続に主題歌がそっと寄り添ったものとなっているので、ぜひチェックしてください!

映画『水深ゼロメートルから』は、5月3日より新宿シネマカリテほかで全国公開。

■澤部渡(スカート)コメント
「波のない夏 feat. adieu」の作曲は、映画のラストカットを観ながら、その画にどんなコードが合うのか、いくつも試すところから始めました。この響きだ!と納得するまでいろいろ試して、最初のコードに着地しました。すると「思い出すのは花束の匂い」という歌い出しの詩とメロディが同時に出てきたのです。あまりないことなので驚きました。そこから雪だるま式にこの曲が転がっていき、バンドの演奏とadieuさんの歌でもって最高のものに仕上がりました。映画の中の彼女たちのここからに向けて作った曲です、はっきり言って自信作です。楽しんでください!

■adieu コメント
山下敦弘監督の作品に青春を彩ってもらった私にとって、このような機会をいただけたことはとても幸せです。
澤部さんの紡ぐ瑞々しい水色の世界に身を委ね、ぷかぷかと浮かぶように歌いました。
ぜひ劇場にて感じていただきたいです。

■山下敦弘監督 コメント
澤部さん(スカート)はいつも優しい。
映画を作る際、監督としての自分のスタンスは、少し離れたところから傍観し、態度としてはちょっと冷たいと思っている。でも、澤部さんは自分と同じくらいの距離を置きながら、その眼差しは柔らかく、少し温かい。映画に登場する女の子たちの悩みや葛藤に対し、自分は肯定も否定もしてないけど、澤部さんの音楽が少しだけ彼女たちを肯定し、寄り添ってくれているように感じる。だから完成した映画を観て、俺の足りてない部分を澤部さんが埋めてくれたと思っています。
素晴らしい音楽をありがとうございました。

■映画情報
映画『水深ゼロメートルから』
5月3日(金)より新宿シネマカリテほかで全国公開

▽CAST&STAFF
濵尾咲綺 仲吉玲亜 清田みくり 花岡すみれ
三浦理奈 / さとうほなみ

監督:山下敦弘
脚本:中田夢花
原作:中田夢花 村端賢志 徳島市立高等学校演劇部
音楽:澤部渡
主題歌:スカート「波のない夏 feat. adieu」(PONYCANYON / IRORI Records)
製作:大熊一成 直井卓俊 久保和明 保坂暁 大高健志
企画:直井卓俊/プロデューサー:寺田悠輔 久保和明
撮影:高木風太/照明:後閑健太/録音:岸川達也/美術:小泉剛
スタイリスト:小宮山芽以/ヘアメイク:仙波夏海/助監督:山口雄也
ラインプロデューサー:浅木大 篠田知典/キャスティング:池田舞 松本晏純
スチール:根矢涼香/脚本協力:小沢道成
宣伝美術:寺澤圭太郎/宣伝プロデューサー:森勇斗
製作:『水深ゼロメートルから』製作委員会
製作幹事:ポニーキャニオン
制作プロダクション:レオーネ
配給・宣伝:SPOTTED PRODUCTIONS

■公式サイト
https://suishin0m.com

■公式SNS
公式X:https://twitter.com/suishin0m

■クラウドファンディング
<期間>
2024年3月1日(金)18:00 〜 4月1日(月)23:59 予定

<リターン品一覧>
◉オフショットスチール3枚セット
◉メインキャストメッセージムービー
◉映画オンライン試写会参加権
◉寄せ書きサイン入り複製台本(キャスト6名&監督)
◉特製ガラスキャンディ(映画撮影で使用した砂入り)
◉「徳島南高校」野球部帽子&Tシャツ
◉完成披露上映会(舞台挨拶付き)参加権
◉商業演劇版上映会参加権
◉エンドロールでの「スペシャルサポーター」クレジット掲載(通常枠)/(特別枠)
◉特製砂時計(映画撮影で使用した砂入り)

<詳細はこちら>
https://motion-gallery.net/projects/suishin0m_movie




若手ヒップホップアーティスト”mindboi” tofubeatsプロデュース楽曲「Hope」のMVを公開!!

2024.03.20

カクバリズム,その他

本日、3/20(水)tofubeatsプロデュースで最新作「Hope」をカクバリズムからリリースしたmindboi。
最新シングル「Hope」のMVが3/20(水)18:00〜 YouTubeにて公開されました!

本作は仲原逹彦がディレクターを務めた一作。
自身の波乱万丈の半生を赤裸々に綴ったリリックを映像に落とし込み、mindboi本人に馴染みのある場所を辿ることで、まさに彼の現在から過去を追体験するような作品となっています。

mindboiの半生を聞いたイルリメが作詞プロデュースとして参加した、本作のリリックと合わせてご覧いただきたい一作です!

****
・RELEASE INFO

mindboi – “Hope”

Produced, mixed by tofubeats
Lyrics by mindboi
Lyrics produced by イルリメ
Mastered by 得能直也

・各種配信サイトhttps://kakubarhythm.lnk.to/mindboi_Hope

◼︎“mindboi” LINK
-Instagram-https://www.instagram.com/mindboi
-X(Twitter)-https://twitter.com/mindboi
-TikTok- https://www.tiktok.com/@mindboi?_t=8k…


在日ファンク ギター・仰木亮彦 脱退前最後の音源『バイプレイヤー』が 3月22日(金)配信リリース決定!

2024.03.19

在日ファンク

4月20日(土)に鶯谷・ダンスホール新世紀にて行われるライブで、ギターの仰木亮彦が脱退することになる在日ファンクですが、
仰木が参加した最後の音源『バイプレイヤー』を3月22日(金)にデジタルシングルでリリースすることが決定しました!

以下『バイプレイヤー』に関して浜野からのコメントです。

—————————————

大好きなジェームス・ブラウンのワンマン感、独裁感に憧れているのだけど実際の自分たちのバンドは民主主義がいいと思っていたりするし、何より彼を立てつつ脇を固めるクセすごプレイヤーたちの方が好物だったりする。
人生やってて、その時々で脇役だったり、主役の気分になれたりする。でも主役の気分になれる瞬間が誰か一定の属性の人たちだけに偏ってるのだとしたら、それってとても寂しい世の中だと思う。主役の座を率先して譲ることも大事だよね。
むしろ脇役の時の方がその人の度量や技量、深みが試されたりする。そして脇役でも尊重され脇役のパターンが多様なほうが素敵な世の中だよなぁなんてそんなことを思いながら自分に向けて作りました。
聴いてください『バイプレイヤー』。

浜野謙太(在日ファンク)

—————————————

4月20日(土) 「仰木亮彦脱退ライブ 〜ありがとうオオギナ!卒業&レスポンス〜」 at 鶯谷 ダンスホール新世紀 は、すでにチケットSOLD OUTになりましたが、『バイプレイヤー』是非お聴きいただきたいです!

【RELEASE INFO】
在日ファンク『バイプレイヤー』
品番:KAKU-198
発売日:3月22日(金)
形式:Digital Single
配信リンク:https://kakubarhythm.lnk.to/byplayer

作詞:浜野謙太
作曲:浜野謙太、仰木亮彦

在日ファンク
浜野謙太: Vocal, Chorus
仰木亮彦: Electric Guitar
村上啓太: Electric Bass
永田真毅: Drums
ジェントル久保田: Trombone
橋本剛秀: Alto Sax
村上基: Trumpet

Arranged & Produced by 在日ファンク

Recorded & Mixed by 山内”Dr.”隆義 @ Sound inn Studio

Mastered by 木村健太郎 @ kimken studio

Designed by Masataka Yamazaki


カクバリズムよりニューフェイスのリリース!若手ヒップホップ・アーティスト”mindboi” なんとtofubeats プロデュース!「Hope」をカクバリズムからリリース!!!

2024.03.18

その他

mindboi
Hope

3/20(水) 大阪在住の若手ヒップホップアーティストmindboiの最新作「Hope」がカクバリズムよりリリース決定!
なんとtofubeatsプロデュースによるとても素晴らしい1曲が完成しました!

本楽曲は、自身の波乱万丈の半生を赤裸々に綴ったリリックをtofubeatsが手がけたキラーなトラックに落とし込んだ、心が揺さぶられる一曲。
リリックは、mindboiの半生を聞いたイルリメが作詞プロデュースで参加という激アツの展開で完成!
聞いてもらえたら分かる通り未来への希望や内に秘めた静かな熱さを存分に感じられるような作品となっております!

昨年頃から新人アーティストのリリースが続くカクバリズムの中でも、他のアーティストとは一味違う初々しさを感じられるリリース。さらにイルリメ〜tofubeatsという繋がり深い制作陣はカクバリズムとしても、多くの音楽ファンにとっても嬉しい組み合わせでございます!!
とにかく一度聴いてもらいたい作品です。

アートワークは小杉歩さんによる写真、コラージュデザインはモデル・コラージュアーティストとして国内外へと活動の幅を広げる花梨さんが手がけました。

また3月18日(月)深夜24時〜27時 放送のFM802 「midnight garage」にて
本作「Hope」の初オンエアが決定!ぜひお聞きください。

tofubeats

イルリメ



Jin Ono 「The Light」Review(text by 高橋芳朗)

2024.03.15

カクバリズム

今週3/13(水)に配信開始となったJin Ono 1st Album「The Light」の高橋芳朗さんによるレビューが公開。是非音源と合わせてお読みください!

文:高橋芳朗

お気に入りのコンピレーションアルバムは、と問われたときに真っ先に挙げるタイトルがある。シカゴのレーベル、チョコレート・インダストリーズが2012年にリリースした『Personal Space: Electronic Soul 1974-1984』。プリセット音源のアナログなビートがトレードマークの電子楽器、リズムボックスを使った宅録ソウル/ファンクのレアトラック集だ。

 この『Personal Space』についてはリリース当時、坂本慎太郎が「こんなコンピレーションがあればいいと思っていた」とコメントを寄せていたが、きっと彼と同じような感慨を抱いた好事家は少なくなかっただろう。というのも、ドライで無機質なリズムを淡々と刻み続けるリズムボックスのあの唯一無二のグルーヴを、まとまったかたちで堪能できるブラックミュージック作品は決して多くはないからだ。

 筆頭にくるのは、リズムボックスを使ったソウル/ファンクの先駆にして決定打、スライ&ザ・ファミリー・ストーンの『There’s a Riot Goin’ On』(1971年)。そして、全編リズムボックスとオルガンのみの演奏で歌うティミー・トーマス『Why Cant’t We Live Together』(1972年)。次いでリトル・ビーヴァー『Party Down』、シュギー・オーティス『Inspiration Information』(共に1974年)などが思い浮かぶが、一般的にクラシックとして語り継がれているのはこの程度だろう。

 リズムボックスをフィーチャーした優れたソウル/ファンク作品はかくも希少なものなのだが、その魅力を見事に落とし込んだアルバムがまさか現代の日本で生み出されることになろうとは予想だにしなかった。Jin Onoのファーストアルバム、『The Light』だ。

 Jin Onoは2021年12月、カクバリズムからリリースされたカセットテープ限定のコンピレーション『SUPER GOOD TAPE 2021 (AUTUMN)』に「Say Goodbye (Demo)」を提供している。今回の『The Light』は、その際に彼がレーベルに送ったデモ音源が制作のきっかけになっているそうだ。

 驚かれるかもしれないが、Jin Onoについてわかっていることは現状これだけしかない。本人の意向もあって、彼の詳細なプロフィールは一切明かされていないのだ。このご時世、なにかしらの情報は転がっているだろうとGoogleの検索窓に彼の名前を打ち込んでみようかとも考えたが、ちょうど再生ボタンを押した『The Light』の一曲目、「I Want You Tonight」が始まってすぐに手を止めた。まずは、この音に耽溺しておきたい。イントロの「鳴り」を耳にして直感的にそう悟ったからだ。

 ここにはまちがいなく、リズムボックスを駆使したソウルミュージックからしか得られない快楽や美意識がある。スライ・ストーンやティミー・トーマスが愛用していた名機「Maestro Rhythm King MRK-2」(リズムボックスを大々的に取り入れたニコラス・ペイトンの2020年のEP『Maestro Rhythm King』のタイトルはもちろんここから拝借したものだ)のミニマリスティックなリズムが放つ緊張感とクールネス。淡く揺らめくフェンダーローズと、音の雫が滴り落ちるようなギターが描き出すメロウネス。内省的な憂いを帯びる、Jin Onoの歌い口の狂おしいまでのビタースウィートネス。リトル・ビーヴァーの「Party Down」や「Let’s Stick Together」で聴くことができた陶酔的な音世界が、明確な意志と敬意をもって継承されていることに静かな感動が湧き上がる。

 「I Want You Tonight」からシームレスで続く「Bad Dream」では一転、ブルージーな陰を引きずる苦み走ったファンクを繰り広げる。レイジーなヴォーカルの振る舞いも含め、このメランコリックな酩酊感はまぎれもなく「Luv N’ Haight」や「Family Affair」に象徴されるスライ&ザ・ファミリー・ストーン『There’s a Riot Goin’ On』のモードだ。オープニングの2曲でソウル/ファンク史におけるリズムボックスの原点を突きつけてくる『The Light』の構成からは、「Maestro Rhythm King」の使い手としてのJin Onoの矜持を見る思いがする。それは、18種に及ぶプリセットリズムのヴァリエーションを朝昼晩の気分に沿って使い分けた3曲のインタールード(「Morning Shuffle」「Afternoon Jam」「Evening Swing」)の存在にしても同様だ。

 この冒頭の2曲を踏まえて、『The Light』は中盤に差し掛かるとリズムボックスの新たな可能性に踏み込んでいく。それは、近年のシティポップリヴァイヴァルやヴィンテージソウルのムーヴメントに対するJin Ono流のレスポンスと言ってもいいかもしれない。

 それぞれ南佳孝と細野晴臣をニューソウルのマナーを通して再解釈したような「Say Goodbye」と「Kaze no Shirase」。ブランドン・コールマン『Resistance』(2018年)のアプローチとも重なり合う、ヴォコーダーを導入したジャジーなコズミックソウル「The Light」。ティミー・トーマス「Why Cant’t We Live Together」をサンプリングしたドレイクの「Hotline Bling」(2015年)がそうであったように、これらの楽曲は「Maestro Rhythm King」の音像が都市生活者の哀愁と憂鬱に寄り添う現代のアーバンブルースとして機能することの証左になるだろう。そんな観点から接してみれば、ドリーミーにたゆたう「Lingering On」や「My Muse」の響き方も微妙に変わってくるはずだ。『The Light』はノスタルジーを心地よく刺激してくるが、単に懐古趣味として片付けられない今日性も確実に持ち合わせている。

 そして、リズムボックスに彩られた数々のソウル/ファンクの名作がそうであるように、この『The Light』もすでにカルトな魅力をまとっている。それはJin Onoのミステリアスな佇まいによってもたらされているところも多分にあるが、本質的にはリズムボックスという魔性のガジェットがはらむ宿命なのだと思う。果たして、『The Light』はどのような運命を辿ることになるのだろうか。

《RELEASE INFO》

Jin Ono 『The Light』

2024. 3.13 Release
Streaming Link: https://kakubarhythm.lnk.to/TheLight

限定盤Vinyl(33RPM LP, オビ・インサート付属)
2024.4.24 Release
Price: ¥3960(tax in)

Label: KAKUBARHYTHM

tracklist

1. I Want You Tonight アイ・ウォント・ユー・トゥナイト
2. Bad Dream バッド・ドリーム
3. Morning Shuffle モーニング・シャッフル
4. Say Goodbye セイ・グッドバイ
5. Lingering On リンガリング・オン
6. Afternoon Jam アフタヌーン・ジャム
7. Kaze no Shirase 風の報せ
8. The Light ザ・ライト
9. Evening Swing イブニング・スウィング
10. My Muse マイ・ミューズ

〈Vinyl〉

Side A
1. I Want You Tonight アイ・ウォント・ユー・トゥナイト
2. Bad Dream バッド・ドリーム
3. Morning Shuffle モーニング・シャッフル
4. Say Goodbye セイ・グッドバイ
5. Lingering On リンガリング・オン

Side B
6. Afternoon Jam アフタヌーン・ジャム
7. Kaze no Shirase 風の報せ
8. The Light ザ・ライト
9. Evening Swing イブニング・スウィング
10. My Muse マイ・ミューズ

Credits

All Songs Written, Arranged, Recorded & Produced by Jin Ono

Musician Credits:
Vocals, Rhodes Piano, ARP Solina String Ensemble, Vocoder, Drums, Shakers, Chimes and Maestro Rhythm King MKII played by Jin Ono on All Songs Except For:

Bass by James Gonda on: I Want You Tonight, Bad Dream, Say Goodbye, Lingering On, Kaze no Shirase, The Light, My Muse

Guitar by Yoji Jackson on: I Want You Tonight, Bad Dream, My Muse

Drums by Kushina Kaunis on: Say Goodbye, Lingering On, My Muse

Mixed by Ben Tapes (studio MSR)
Mastered by Kentaro Kimura (KIMKEN STUDIO)

Illustrations by Tomoyuki Yanagi
Design Mechanics by Stsk Ltd.

【PROFILE】
リズムボックス《Mastro Rhythm King》の太くザラついたグルーヴ、エレクトリック・ピアノ《Fender Rhodes》の淡く歪んだ煌びやかな響き、愛車《Pontiac Firebird》の荒々しく唸るエンジン音。アナログなマシン達が奏でる音色に魅了されし渡り鳥《Jin Ono》。

Instagram: https://www.instagram.com/jin_ono_jin/


Homecomings、横浜大さん橋ホールと京都KBSホールにて収録したライブ映像の配信が決定!メンバーによる配信映像の同時視聴会インスタライブも開催!

2024.03.14

Homecomings

Homecomingsが2023年12月10日に横浜大さん橋ホール、2024年2月10日に京都KBSホールで開催した「Homecomings New Neighbors FOUR Won’t You Be My Neighbor?l」2公演(※一部セットリストを除く)のライブ映像の配信が決定しました!

横浜大さん橋ホールのライブ映像はストリングス隊を迎えた8人編成でのスペシャルセットに加え、ボーナストラックとして通常のバンドセットでの演奏も数曲収録。京都KBSホールはドラム石田成美の卒業前ラストとなるライブの模様を、楽屋やステージ袖など舞台裏の映像も含めて収録しています。

配信はZAIKOでのアーカイブ配信となり、2024年3月15日(金)19:00〜2024年3月31日(日)23:59までお好きなタイミングでご視聴いただけます。

また配信期間中、3月18日(月)20:30頃からHomecomingsオフィシャルInstagramにて、配信映像の同時視聴会インスタライブを行います。Homecomingsのメンバー3人に加えて、KBSホール公演でバンドを卒業した石田成美も登場。ライブの裏話を聞きながら、配信ライブをぜひお楽しみください。

【Streaming Info】

”Homecomings New Neighbors FOUR Won’t You Be My Neighbor? at Yokohama Osanbashi Hall & Kyoto KBS Hall”

■配信期間
2024年3月15日(金)19:00〜2024年3月31日(日)23:59

※チケット販売は3月31日(日)20:00まで。

■チケット料金
¥3,000

■配信チケットURL(ZAIKO)
https://kakubarhythm.zaiko.io/item/363063

■配信ティザー映像(YouTube)
https://youtu.be/TlZZ6a62rVE

[ 配信収録楽曲 ]

2023.12.10 at Osanbashi Hall (Strings Set)
・Smoke
・PLAY YARD SYMPHONY
・LEMON SOUNDS
・Continue
・ANOTHER NEW YEAR
・Drowse
・光の庭と魚の夢
・ラプス
・Elephant

2024.2.10 at Kyoto KBS Hall
・ラプス
・PAINFUL
・LIGHTS
・euphoria / ユーフォリア
・Here
・Shadow Boxer
・ハローグッバイ(くるり Cover)
・Blue Hour
・US / アス
・I WANT YOU BACK

Bonus track
2023.12.10 at Osanbashi Hall (Band Set)
・アルペジオ
・i care
・HURTS

【配信ライブ同時視聴会(インスタライブ)】

日時:3月18日(月)20:30頃〜
at Homecomings Instagram:https://www.instagram.com/_homecomings_

【Homecomings Live Info】


2024年4月26日(金)
「blue poetry」
会場: 東京・恵比寿 LIQUIDROOM
開場:18:00 / 開演:19:00

出演: Homecomings
ゲスト: リーガルリリー

TICKET
前売:一般 5,000 円 / 学割 3,500 円 (学生証持参必須)
※スタンディング ※全券種 税込/D 代別

■チケット一般発売中
受付URL: https://w.pia.jp/t/homecomings-lr/

主催:HOT STUFF PROMOTION

企画制作:Second Royal Records / カクバリズム / HOT STUFF PROMOTION

協力:PONY CANYON

INFO:HOT STUFF PROMOTION 050-5211-6077 www.red-hot.ne.jp