詩集言葉の星座

CDアルバム

46
発売

光り続ける言葉のつらなり。

イルリメこと鴨田潤のこれまでの作品から、
100篇の歌をまとめた自身初の詩集。
新作アルバム「三」(全8曲収録CD)を同封。

イルリメ、鴨田潤名義の作品に加えて、(((さらうんど)))、SPDILLなどのユニットや、様々なアーティストへ提供してきた歌詞から100篇の歌をまとめた詩集『言葉の星座』。また合わせて収録される鴨田潤名義での新作アルバム「三」は、作詞・曲と歌は全て鴨田自身、ギターには(((さらうんど)))でもサポートを務めていたKASHIF氏を迎えたソロアルバムです。MIXはIllicit Tsuboi氏が担当。2000年代初頭のデビューから約20年。常に素晴らしい楽曲を作り続けてきた鴨田潤の才気溢れる詩の世界をこの機会にぜひとも堪能して頂きたいです。

詩集言葉の星座

CDアルバム

編集・デザイン:菊地敦己
書籍+CD 本体 2,500 円+税 発売元:リトルモア
ISBN:978-4-89815-515-8 C0073
詩集「言葉の星座」+CDアルバム「三」

詩集「言葉の星座」

1.galaxy express / 2.UFO日和 / 3.ファウルする休日 / 4.ファウルする平日 / 5.今日を問う / 6.内緒&ロール / 7.夕べの雨 / 8.オープニング / 9.ブー メランセレモニー / 10.閑話休題 / 11.フライング / 12.目無し / 13.たちんば / 14.ドライフラワー / 15.こだまにめだま / 16.未だ、知り染めし岐路 に / 17.トリミング / 18.元気でやってるのかい? / 19.カレーパーティー / 20.さよならに飛び乗れ / 21.たれそかれ / 22.HELLO MELLOW / 23.とら べるびいつ / 24.emptyhours / 25.現花 / 26.日向月 / 27.Sleeping Beauty / 28.Your shoe / 29.Under The No Sun / 30.Lip Sync / 31.Oyasumi / 32.ハイチェック / 33.レールのその向こう / 34.なみだの色 / 35.あの子のあの頃 / 36.Lovers Rock / 37.絵空葉書 / 38.いい時間 / 39.なんともまあ なんだかなあ / 40.野球盤のなか九つの一秒 / 41.わらって.net / 42.Myかわいい日常たち / 43.月下美人 / 44.Dream Baby Dream / 45.Dont Speculate / 46.Gonna Rain / 47.The Nap / 48.ぴん / 49.Raw Town / 50.Bite My Nails / 51.You / 52.Neverland / 53.Breezing / 54.夜のライン / 55.サマータイマー / 56.Skyper / 57.Gauge Song / 58.タイムリープでつかまえて / 59.冬の刹那 / 60. R.E.C.O.R.D. / 61.空中分解するアイラビュー / 62.IMAGINATION_.oO / 63.Neon Tetra / 64.きみはNew Age / 65.半径1mの夏 / 66.Hocus Pocus / 67.Siren Syrup / 68.Boys & Girls / 69.乙zz姫 (Sleeping Beauty_Pt.3) / 70.Please Be Selfish / 71.Time Capsule / 72.梔 / 73.Her In Pocket / 84.フルーツサンド / 85.ゆめいどりいむ / 86.君の好きなバンド / 87.ハウスミュージックだけが / 88.Blue Canary / 89.Reason To Dance / 90.One Morning / 91.Note / 92.瞬間 / 93.終わりよ / 94.愛 / 95.久々 / 96.道草 / 97.切札 / 98.旅の雫 / 99.最中 / 100.100

CDアルバム「三」

  • 1. 終わりよ
  • 2. 愛
  • 3. 久々
  • 4. 道草
  • 5. 切札
  • 6. 旅の雫
  • 7. 最中
  • 8. 100

作詞・作曲:鴨田潤
Guitar, Guitar Arranged by KASHIF(PPP)
Mixed & Mastered by The Anticipation Illicit Tsuboi @ RDS Torirtsudai

全国の書店・レコード店にて発売
カクバリズムデリヴァリー、
タワーレコード各店舗・オンラインにてステッカー特典あり

鴨田潤 / 久々【OFFICIAL MUSIC VIDEO】

ライブ

鴨田潤
詩集「言葉の星座」+アルバム「三」
発売記念ワンマン @下北沢 440

公演延期

5月30日(土)
『鴨田潤 詩集『言葉の星座』+アルバム『三』発売記念ワンマン』
@下北沢440 公演延期のお知らせ

こちらの公演に関しまして、新型コロナウイルス感染拡大への憂慮、ご来場される皆さまの安全面、様々な状況を踏まえ、協議を重ねた結果、誠に残念ではありますが、公演を延期させて頂くことと致しました。

延期公演に関しましては、事態の収束と見通しが立ちましたら、再度開催を検討致します。
また本公演のメール予約をされているお客様に関しては、弊社よりメールにてご案内させて頂きます。

その他、ご不明な点がございましたら下記よりお問い合わせ下さい。
お問い合わせ : https://kakubarhythm.com/contact

このたびは公演を楽しみにしてくださっていたお客様、関係者の皆様に大変なご迷惑をおかけしますこと、深くお詫び申し上げます。 何卒ご理解・ご協力のほどよろしくお願いいたします。

事態の収束と、みなさまのご健康、ご安全を心よりお祈り申し上げます。
カクバリズム

カシーフによる全曲解説

アルバム『三』でギターを弾いて頂いた
カシーフさんによる全曲解説です。

1.終わりよ

印象的で強いタイトルフレーズ・歌詞で今回のアルバムのオープニングを飾るこちらの曲。
鴨田くんにギターのデータを送ってからどんな仕上がりになるかどの曲も楽しみでしたが、
このブリッとした808のサイン波キックががっつり入っているのを聞いて、
組み合わせの痛快なストレンジさに「ニヤッ」としてしまいました。
このアルバム全体に通底するサウンド感の意思がここで強く宣言されている様な気持ちにもなります。

2.

揺れる水中でサラウンドしている様なアレンジの楽曲。アルバム中唯一キーボードが入っていますね。自分のギターの納品状態は基本ストレートなアコギの音ですが、これくらい大胆に鴨田くんにいじり切って貰うのも今回の制作の楽しみの一つでした。

3.久々

次曲の「道草」と並んで、今回のアルバムの中ではある種珍しく具体的なストーリー描写や名詞が使われた曲。「久々会う友達との微妙さ」を歌うこの歌詞は、同じく次曲の「道草」と並んで自分としては一番制作中に歌詞を耳が追っていた曲かもしれませんw。この物語が脳にこびりついています。ギターアレンジとしてはアルバム中で一番ストレートかと。

4.道草

この曲は制作の最後の方にギターを仕上げた曲だと思うのですが、データを渡す際に鴨田くんが「アレンジのイメージはすでに固まっている」と言っていて、その後すぐこの「生活フィルター」とも言えるエフェクトで仕上がった音源が届きました。これも聞いて思わず「ニヤッ」としてしまいました。ベースライン?以外は「空気を読まない変なギター」が常に入っているイメージで弾いています。前述の通り歌詞に具体的な地名や名詞が入っているのですが、それによって言葉の脳への浸透具合は変わってくるものだなぁという印象を持ちました。

5.切札

鴨田くんの歌詞は、制作中に時々自分の何かを指摘されている様な気がしてしまう事もあるのですが、この曲はとりわけシニカルな歌詞にハッとさせられます。

6.旅の雫

ある種歌詞とアレンジとがアルバム中一番整合した曲なのかな、と思っています。
そしてギターアレンジを一番苦心した曲かもしれません。
今回のアルバムでは通常のアコギ(J45)を使いつつも、
それをどれだけストレンジな質感にできるかというテーマを自分の中で持っていたのですが、
この曲からもそのトライアウト感が伝わってくれたら嬉しいです。

7.最中

この曲のギターは、自分が友人のsauce81氏とBossのルーパー「RC505」を二台リンクして使ったセッションライブを行った事に大きくインスパイアされています。
その場でリフの一音ずつを重ねていくルーパー的展開を、
録音上で行ったら良いストレンジさが出るのではないだろうか、と。
あとアコギで「Ebow」を初めて使ったのも自分的トピック(アコギで使えるの知らなかった)。
様々なもがきや違和感の中から生まれる強い感情を歌う歌詞&メロ含め、
アルバム中一番好きな曲です。

8.100

毛布の様に穏やかなリフレインリフの中で進むアルバムラスト曲。いびつなハーモニーで子供に語りかけている様でもあり。この声のエフェクトが上がってきた時は驚きました。で、これを書きながら改めてタイトル「100」の意味合いを今度鴨田くんに聞いてみたいなとふと思いました。

詩集からの10篇とその英訳

英訳:mmm

tofubeatsのイルリメベスト選曲

tofubeatsさんに鴨田潤の楽曲の中から
選曲とコメントを頂きました。

A

  • galaxy express
  • 元気でやってるのかい?
  • 内緒&ロール
  • 空中分解するアイラビュー
  • 流星より愛をこめて
  • わらって.net

B

  • empty hours
  • チャームポイント
  • 今日を問う
  • いい時間
  • プロテストソング
  • おんなのおっさん
  • トリミング

イルリメさん、またの名を鴨田潤でありJun Kamodaでありモユニジュモでもある…そんな氏の多彩な魅力を少ない曲数で…と言われると非常に難かしい!ただこのイルリメさんの詞をまた見返しておりますと、音楽性は移ろいつつもメッセージには共通のものがあるように思えまして、どの時期のものを切り取っても古びない、一貫したイルリメさんの曲における強烈な個性と信念をいろんな形で感じられる、そして自分な好きな楽曲をチョイスさせていただきました。

ラッパーとしてキャリアをスタートさせたころ頃の音源から世間一般のカッコつきの「ラップ」とは完全に一線を画しているのがイルリメさんの凄さで、それが特に感じられる楽曲が自分的には「今日を問う」です。ここまで前進していく音楽がほかにあるでしょうか。日本におけるある種のラップの頂点であると今も思います。実際のラップ力だけでなく、作詞的にもスキルフルこの上ない…当時から他の追随を全く許さないスタイルは当時の主流の日本語ラップよりも自分にとっての礎ともなりました。「内緒&ロール」や「流星より愛をこめて」といった同時期の楽曲群は今聞いてもマジで抜群に新鮮です。スピードメーター高山さんとのユニットspdillもそんな時期のラップ(「empty hours」)がこれまた古びない高山さんのサウンドメイキングの上で味わえる好盤で、イルリメさんが書いた詩をナレーターが朗読したスキットが「チャームポイント」。lyrical school「わらって.net」もそうですが、イルリメさん以外が歌う楽曲は氏のメッセージ性が浮き彫りになってくるので別角度のおもしろさがあります。前のめりな気持ちと後ろめたさが交錯する素敵な歌詞です。
  弾き語り期の「プロテストソング」「おんなのおっさん」もそうでしょう。他人について自分越しに描くときの描写がとても素敵です。このあたりの楽曲だと「いい時間」についてはもう説明不要でしょう。アッパーな「元気でやってるのかい?」も実は執拗に繰り返される質問の中で人との距離感が描かれているような気もします。

イルリメさん本人が属すバンドでありながら客演のような雰囲気もある(((さらうんど)))での仕事はさわやかな雰囲気がまた違って面白いです。一方で「ファールボール」というおなじみのモチーフが出てくるのも楽しいですね。

最後はのちに本人でリメイク等もされて代表曲となっている「トリミング」。ポップスからサンプリングするのはまだ御法度な時代に、関西のバンドをサンプリングしてこの曲が作られていることに自分は超絶影響を受けました。その上に乗るラップも完璧。「だからそれは~」という歌いだし、曲の中で登場しない「トリミング」という言葉。

音楽の銀河の中を「マッシブにまっすぐに」突き抜けていくイルリメさんの楽曲、これはほ~んの一握りですので、ぜひ皆さまも。

tofubeats